翼なき竜

27.未来の夢(2) (5/5)
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 自分はどうだろうか。もし女王になり、何でもできる生活を送れば、政治とは関係なく誰かを求めたりなんてするだろうか。求めるとすれば、それは誰となるだろう。


 王城に帰ったレイラは、貴族達の間を縫うようにして動き始めた。
 そしてあるとき、護衛の騎士と女官たちを連れ、西のとある領地に向かった。
 出発する前は何の意味もなさなかった、ただ通り過ぎるだけのはずだった領地・ガロワが、その後の人生で大きな意味をなす場所になることを、レイラは知らなかった。
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